ニュース

ニューヨークカメラマン日記 Vol.3

2016.10.07 制作技術

NY_title_3.jpg

■ニューヨークに赴任して半年・・・

月日は早いもので、ニューヨーク支局に赴任して半年。ふと、最近飛行機によく乗るなぁ・・と思い、飛行機移動した距離を直線距離で出してみると、約40,000km。意外に少ないな・・と感じて調べてみましたが、赤道の地images1n.jpg球一周が約40,053.84kmと言われていますのでいつの間にか地球を一周していました。地球一周!!と聞くと距離が長く感じますよね!

飛行機に乗るたびに、砂漠地域もあれば、熱帯地域などいろいろな気候があり、アメリカの広大な土地には毎回びっくりさせられます。
余談ですが、アメリカの飛行機内は夏でも極寒で、ジャンパーや毛布は必須です。外は真夏、機内は極寒、下りればまた真夏の繰り返しで、体調を崩します。

■ここはどこ?

森にフェンス・・・
一見なにかの空き地?と勘違いしそうですが、ここはアメリカとメキシコの「国境」なんです!EUのように国境があっても検問や壁は無い所や、日本のように国境は海の上にあったりと、国と国の関係性や地理的状況で国境は変化します。私は正直、「国境?森にフェンスがずっと続いているだけのここが?」といimage2.jpgう感じでした。
アメリカでは人種差別・銃問題など数多くの問題を抱え、最近ではオーランドのテロ事件や警察官による黒人殺人事件など、たくさんの悲しい事件が起きています。

2016年の今年は、次のアメリカ大統領が決まります。候補者の一人のドナルド・トランプ氏。その彼の政策中で注目したのは、不法移民の問題です。彼は不法移民が入って来られないよう、「アメリカとメキシコの国境に壁を作る!」と宣言しています。
今回国境に行き、「なぜ壁なの?」「今、国境はどうなっているの?」「なぜ不法移民はメキシコから危険を冒してでもアメリカに来るの?」などを取材しました。
(写真の右側がメキシコ・左側がアメリカ)

メキシコの仲介業者にお金を払ったり、麻薬密輸したり・・不法移民は、メキシコから何日も掛けて不法に国境を渡りアメリカに入ろうとします。
そこで、アメリカでは不法に入ってこられないように多額の税金が使われています。その対策はとにかく凄いの一言!! 車で監視するのはもちろん、ヘリコプターやドローン、監視カメラなど、「ここまでやる?」と感じるほどです。

こんなに不法移民に厳しくしている一方、柵越しですが直接会話が出来、触れ合える場所があります。
ここはアメリカ西海岸のサンディエゴとメキシコのティフアナの国境。

image3.jpg image4.jpg

ここでは、アメリカに住んでいてメキシコに一旦戻ったがアメリカに再入国出来なくなった人、メキシコでは家族を養えずアメリカに出稼ぎに来ている人など、来る人それぞれにいろんな事情があります。
自由に両国を行き来出来ない離れ離れになった家族が、5年ぶり10年ぶりに会ったり、歌を歌って楽しむ人が居れば、泣きじゃくって会話にならない人々も居たりと、特別な場所になっています。
ここに来る人を捕まえてメキシコに強制送還すればいいじゃないかと思いますが、そうしないのがアメリカ。不思議な国です。
とうとうやってくる大統領選挙!クリントンVSトランプ!どうなるのか? ワクワクと不安でいっぱいです!

image5.jpg


arrow_l.jpg ニューヨークカメラマン日記 Vol.2へ arrow_space.jpg ニューヨークカメラマン日記 Vol.4へ arrow_r.jpg