「こんなんじゃ、駄目だ!」
という上司の言葉に関係者の顔が一様に凍りつく。
愛情を含んだ怒号が発せられたのは2年半以上前の2012年11月の事・・・
今までやってきたことは何だったのか・・・、
あと1割予算削減しなければ。
もう迷っている猶予は無い。
主要メンバーで即座に善後策を練る。
更なるスペックの見直し、無駄の排除!
そもそも、どうして中継車更新なのか・・・
NiTRo所有のOB-3中継車は製作されてからおよそ10年が経ち、
車両や機器の老朽化、
番組制作における高度な演出や中継規模の拡大などもあり、
中継車がその要望に応えられなくなってきたからである。
どんな車にするのか?
製作費用は?
システムは?
車の大きさは?
想定番組の規模は?
カメラの台数は?
中継車製作に要する期間は?
メンバーが集まり侃侃諤諤(かんかんがくがく)。
新中継車レイアウト図 案03 案08 案13
多くの新中継車レイアウト案の抜粋が上記である。
そもそも世の中に吊るし(既成)の中継車は売られていない。
全てオートクチュール(オーダーメード)。
つまり、1台として同じ車は無いのである!
そこで自分たちのありったけの「経験」「知恵」「思い」を込めて、
この先10年以上通用するものを!!
ということで、ようやく下記案11の新中継車概要が固まったところで
冒頭にある一言が!
案11
その後、皆の知恵をふり絞り、
予算削減にも成功、無事社内提案も終わり、
2013年3月、仕様書を作成し
各メーカーに対しシステムの希望や仕様の説明会を行った。
その返答が揃って使用満足度・付加提案・新提案・価格等を考慮し
あとは発注先メーカーを決めるだけとなったのが、今からちょうど2年前。
骨組みだけの制作途中の新中継車
こうして新中継車OB-Xの更新プロジェクトが立ち上がった!
プロジェクト OB-X! は次号に続く・・・
今となっては笑顔の筆者(屋上)