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カメラマンだって実況します!

2017.12.28 制作技術

ニュース番組の中で、記者やディレクターがマイクを持って喋る「現場リポート」

「こちら、新製品の発売を1時間前に控えた○○社ストアの前です。100人を超える人で長蛇の列ができています」といった言葉を喋りながら、リポーターが現場を取材する映像を観たことがある方も多いでしょう。リポートは現場の臨場感が伝わりやすいためによく使われる手法であり、視聴者の興味を引きやすいカットでもあります。

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  前方下に黒いカメラを吊るした「報道ヘリ」

普段は撮影が仕事の私たちですが、カメラマンも撮影をしながらリポートを求められる場面があります。その一つが「ヘリコプターからの空撮取材」です。
報道取材にとってヘリコプターは、現場に最も早く駆けつけて撮影ができる"一番機"ですが、リポーターがヘリコプターに乗ることは多くありません。上空から現場の状況を把握し、それらを的確に映像化していく仕事に加え、カメラマン自らがリポートをすることで、「より分かりやすいオンエア」にすることができます。




カメラマンだからって撮影だけしていれば良いわけじゃないからね!」ということで行われました、
日テレアナウンサーによる講義・現場実況のススメ
映像からわかる情報だけで実況アナウンスをしてみる、という形で講義は行われました。

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会議室にVTRを設置して・・・ 映像を見ながら実況

筆者である私は、いざ自分の喋りがオンエアで使われることを考えるとつい肩に力が入り、小難しい言葉で喋ってしまう傾向にありました。

例えば、映像を見ての喋りでは、
 筆者 「現場には1台の救急車が見受けられます・・・。」
 アナ 「普段、見受けられます、という言葉は使いますか?」
 筆者 「いいえ。使ったことがありません。いまも噛みそうになりながら言いました。」
 アナ 「そうですよね(笑)。普段使っている言葉で、分かりやすく、端的にお願いします。」
など・・・。「見受けられます」と言った自分が恥ずかしい。

リポートでは難しい表現をする必要はなく、事実を分かり易くシンプルに伝えていくことが重要のようです。講義ではそのようなリポートをするために必要な着眼点やコツを教えていただきました。

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要点を丁寧にご説明頂きました 講師はニュースでもおなじみの矢島アナウンサー

リポートがオンエアされる場合、オンエアに自分の名前が載ることもあります。
上空では天候や場所の条件によっては撮影すること自体が困難な場合もあります。
しかし、視聴者の方にとってより分かり易いオンエアを目指し、カメラマンも実況します!
大変ですが今後も精進します!!

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画面右下にリポート者の名前が載ることも! フライト前の筆者