4月、アメリカ・ラスベガスにて行われた、世界の放送機材展NAB(National Association of Broadcasters) Showに行ってきました。
まずは企業訪問のため、ニューヨークへ。さすがに12時間のフライトは疲れます。到着するころには、少々グッタリぎみ。
初めてのアメリカ。初めてのニューヨーク。
何もかもが新鮮に映ります。空き時間に観光もしましたが、改めて「英語が喋れたらどれだけ楽なのだろう」と、痛感させられました。食事一つするにも言葉の壁が立ちはだかり、簡単なものしか頼めなかったり...
■今年のNAB Showのトレンドは 「12GSDI」 と 「VoIP」
そもそも、「12GSDI」とは何かと言いますと...
これまで、4Kの映像信号の伝送には、「3GSDI」という信号を4本の同軸ケーブルで伝送していたのですが、「12GSDI」の信号になると、1本の同軸ケーブルで伝送ができるのです。4本が1本になるのがどれだけ凄いのか...
右の画像は、「3GSDI」信号にて4K中継のシステムを仮構築したNiTRo OB-X中継車の室内の様子です。
ご覧のように、ケーブルがいっぱい...。
急遽、系統替えが必要となった場合、この大量のケーブルの中から該当の系統だけを探し出すのは一苦労。ケーブルが四分の一になれば、配線もかなりスッキリします。また、ケーブルの本数が少なくなるとケーブル重量も減るため、スペースや積載量が限られている中継車では、その差分だけ別の機材を載せることが出来、とても有効です。
そんな便利な「12GSDI」に対応した機材が、今年のNAB showでは続々発表されていました。
さて、もうひとつのトレンドの 「VoIP」 とは何か?
それは、IPのネットワークを使用し、映像信号を伝送したり、ネットワークに繋がった機器の制御をしたりすることができる技術のことです。
■あの放送局では既に...
今回視察の一環で、世界3大放送局の一つ「NBC」のスポーツ専門部門の「NBC SPORTS」の見学がありました。
その中で、国土の広いアメリカならではの「リモートプロダクション」と言われる「VoIP」技術を使った伝送方法を採用していました。「リモートプロダクション」とは、中継現場に中継車を持って行かず、下の図のように中継先にカメラだけを設置し、IPネットワーク経由にて本社でカメラの制御をすることにより、人件費の削減や中継現場の設営時間の短縮に繋げることが可能になるのです。
では、なぜ、今「VoIP」なのでしょうか?
それは、イーサネットの転送スピードがSDIの転送スピードを越えているからです。今年のNAB Showでは、IP対応の機器も各社から続々発表されていました。
ただ、12GSDIの様に中継車に車載する機器と言うより、放送局内の機器同士や、放送局間を結ぶ機器がメインとなっていました。
■番外編
さて今回、視察の合間に、グランドキャニオンやユニバーサルスタジオハリウッドに行くことも出来、アメリカを堪能することもできました。
今回の様々な経験を今後の仕事の糧にしたいと思います!

USHでの筆者