この度、弊社では日テレ アックスオンとともに「読響シンフォニックライブ」を4K収録し、徳島県徳島市にある四国大学音楽ホールにて275インチのスクリーンを使用してパブリックビューイングを敢行しました。
これは、昨年5月に設立された「一般社団法人 映像配信高度化機構」に加盟している日本テレビ放送網株式会社が機構の選考を受けて行ったものです。
映像配信高度化機構とは
・ 高精細映像、立体音響などの大画面上映、配信等に最適な技術仕様の策定。
・ 高度映像サービスの利活用を後押しする「共通プラットフォーム」の検討、開発。
・ 4K8K、立体音響等を備える大画面上映施設の普及支援、技術的サポート。
・ 2020年の東京オリンピック・パラリンピックの際に、
4K8K等の大画面パブリックビューイングを実現するため、その設営、普及をサポートする。
等、日本における新たな映像配信市場を創出することが主な目的の社団法人です。
誤解を恐れずに分かり易く言えば、「放送」では2014年から既に高度化を目指し様々なことをやっており、とても進歩してきました。一方「配信」は2020年の東京オリンピックまでに高度化し、全国でそれが享受できるようにしたいということだと思われます。
収録風景
まず、2月28日にミューザ川崎シンフォニーホールにて4Kカメラ4台をスイッチングし、完パケ収録を行いました。
曲はシューマン「ピアノ協奏曲 イ短調」で、指揮は田中祐子さん ピアノは小林愛美さんの演奏です。
カメラに装着されている冷却ファンのノイズ等が静寂なコンサートの邪魔をしないよう、細心の注意を払っての収録となりました。
そして収録された4Kファイルを日テレタワー内のサーバーに置き、3月7日に四国大学の学生さんが一般公衆回線を使用してアクセス・ダウンロード。その時のファイルサイズは約130GBでしたが、ダウンロードは2時間強で完了しました。
その後、3月10日に四国大学音楽ホールにおおよそ200人を集めて275インチのスクリーンに投射、音は5.1chサラウンドで、上映時間は32分となりました。
本編上映後、おまけとして持参したファイルで、30分の「特宝~ウルトラマン放送50 年のお宝大集合」と、60分の「五感で旅する世界の美術館」をそれぞれ4Kで上映しました。
パブリックビューイング会場
徳島県は全国でもIT化が進んでいる県だからかもしれませんが、高音質高精細映像が一般公衆回線を使用して手軽に配信できることが検証され、しかも多くの徳島県の老若男女の方々に喜んでいただき、映像配信高度化機構様にも社会にも貢献できたと自己満足している筆者でした。
「放送」で得た技術が「通信」にもお役に立てる!これからもこのような機会があることを望みます。
筆者