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デジタルコンテンツって? 報道局国際部

2017.02.01 制作技術

■報道局国際部(デジタルコンテンツ)

ここには24時間365日、常にスタッフがいます。国際ネタの範囲は限りなく広く、海外支局とのやりとりも非常に多いです。
日本テレビは海外には支局がいくつもあり、現地では特派員の人たちが取材をしています。
「北朝鮮がミサイル発射!」、「邦人が行方不明!」、「トランプ大統領が発言した!」など、日本時間では深夜でも現地が日中のことも多く、次々とニュースが発生します。


■海外中継

海外中継の手配をするのも国際部の仕事です。海外と日本を映像で繫ぐには色々な方法があります。 

①衛星を使用する場合
まず、ベンダーと呼ばれる、現地でクルーが使用する中継車を借りる手配をします。次にその中継車から出す衛星情報を聞きます。電波の方式などが日本国内とは違うので、たとえ衛星経由でも日本テレビで直接受信はできません。
そこで、その中継車から出した電波を受信できる基地局を現地の近くで手配し、そこからさらに衛星か専用線などを使用して日本テレビに取り込むというリレー方式になります。
ここで面倒なのはテレビ方式の違いです。最終的には日本で使用できる1080iのインターレース信号にしなくてはなりません。しかしその情報を間に入る基地局に正確に伝えないと、途中でプログレッシブになっていたり、音声が届かなかったりと問題が発生します。

ビシッと決まる時もあるのですが、中継車側が間違えたり、間の基地局が間違えたり・・・
しかも相手は外国人、「俺は悪くない!出先が違う信号方式で出している!」
「もらった情報が間違っているんだ!」などなど。例えオペレートミスがあっても、絶対謝りません。
ひとつひとつ丁寧に説明し、トラブルシュートをしていく作業が大変です。

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②光回線(専用線)
光回線には世界をぐるっと一周しているものや、支局と1対向のものなど色々あります。
その都度、どの専用線を使用するかなどの選択も、仕事のひとつです。
③IP中継器
これはSIMカードなどを束ねたインターネット回線で映像を送る方法です。回線の状況が良ければHD画質で非常にきれいに受信できます。本体はこんなに小さいのに、これ一つあれば中継ができちゃいます。ケーブルなどを這わせなくてもいいので、フットワークが軽く、今ではなくてはならないものになっています。

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■取材した映像の受信(素材受け)

素材を受けるのも国際部(デジタルコンテンツ)の大切な仕事です。
中継と同じように、リアルタイムで映像音声を受ける方法もありますが、最近ではFTP伝送が主流です。
FTPとはFile Transfer Protocol(ファイル・トランスファー・プロトコル)の略で、インターネット回線を使用して動画ファイルを送受信する方法です。
送られて来た動画はFile to Fileで、CVセンターのノンリニアシステムに入稿したり、PCや簡易再生機で、動画を一旦再生してからCVセンターで収録したりします。
この素材受け作業、国内外問わず、報道で取り扱う物は全て国際部(デジタルコンテンツ)が請け負っています。
リオデジャネイロオリンピックの時もFTPで素材が送られてきましたが、その数は1000本を超えました。

■さいごに

このように国際部では海外とのやりとりがあるので、英語が話せないとこの仕事はできません。
英語の他に、スペイン語や韓国語も話せるスタッフもいます。
私は・・・・Google翻訳さまさまです。
また時には映像の分岐や、撮影で海外出張もあります。
写真は米大統領選 予備選挙の時のものです。

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