NiTRoではこれまで野球、サッカー、体操・ボクシング・バレーなどのスポーツを4Kで収録してきました。今回は宮崎カントリークラブで行われた女子ゴルフツアーの最終戦である、「LPGAツアーチャンピオンシップ リコーカップ」の18番ホールを収録しました。
今回の収録はNiTRoで今年度導入した、2/3型イメージセンサー搭載の4Kカメラ「HDC-4300」を使っての初実践でもあります。レンズも2/3型対応の4Kズームレンズ「UA22×8」を使用しました。
今までNiTRoの4K撮影では、SUPER35mmという映画用35mmフィルムカメラのフォーマットを採用したSONY PMW-F55というカメラと、映画などで使用するシネレンズを使って「背景をボカし、映画のような印象に!!」という使い方が主流でした。
しかし「スポーツ撮影」では被写界深度が深い映像が有効です。今回使用した2/3型カメラであるHDC-4300とそれに対応したレンズにより、選手など動きがある被写体もクッキリ!!
「ドラマやPV・旅番組」などの作り物はPMW-F55、「スポーツ」などのLIVE物はHDC-4300と、演出手法によって選択できるようになりました。
またHDC-4300は操作性も現行のHDカメラとほとんど変わりません!!
また、今回ティーのカメラには、4K・8倍速スーパースローカメラ「HDC-4800」を使用することになりました。このカメラもかなり小型化して、とてもスーパースローカメラとは思えませんでした。
4K・8倍速のスーパースローで観るトッププロのスイングは圧巻の一言!!
左の写真は今大会で優勝した「スマイル・クイーン」こと韓国のキム ハヌル選手のティーショット。オジサンたちが食い入るように見つめています...が、これは大切なプレビューです!
本番は土日の2日間でしたが、最終日の日曜日はまさかの豪雨...。
4K収録では初の雨との事でしたが、晴天だった土曜日と合わせ、好対照な素材となったと制作陣は喜んでいました。
右の写真は収録部屋の様子。今回はスイッチング無しの、いわゆる"パラ回し"で、インカムとリターンを構築し中継スタイルで収録しました。カメラマンにとって4K収録はフォーカスとの戦いでもありますが、雨天のため、絞りも厳しい中、このカメラとレンズのおかげで満足のいく映像が収録できました。また、この豪雨でも機材には何の不具合も出ず、HDと同等の信頼性であると感じました。
これまでちょっと敷居が高かった「4K収録」ですが、各メーカーから様々な機材が発売され選択肢が増えたことにより、ぐっと身近なものになりました。やりたかったけど出来なかった「機材の壁」が低くなった今、本当の4Kの見せ方が試される時代に入っています。
これからもNiTRoは最新機材と熟練の技を駆使した4K映像をお届けします。是非ご期待ください!!
筆者