11月も後半に差し掛かり、いよいよ師走の足音が聞こえてきました。もう1年を振り返る季節となり、「時の流れは本当に速い」と感じています。入社から間もなく8ヶ月が経過し、その中で自分がどれだけ成長出来たか、今一度考え、より一層の精進をしていかなければと痛感しています。
日々、放送技術の勉強中です!
私、新入社員現場リポート4回目を担当します、VE(ビデオエンジニア)志望の寺井と申します。私のレポートではスタジオ・マスター業務とは少し離れますが、私たちの仕事に欠かせない"電波"と"一陸特"という資格についてご紹介したいと思います。
中継・スタジオ技術部配属となって早半年になりました。私は日々N24マスター業務や顔出しブースの技術業務を担当しながら、実はある資格取得に向けて勉強していたことがあります。それが、「第一級陸上特殊無線技士」通称、一陸特免許の取得です。
■電波と無線免許
テレビ放送においては、電波の利用が欠かせません。視聴者に近いところで地上デジタル放送やBS・CS放送は、主に各地の送信所や、赤道上に打ち上げられた衛星から各家庭のアンテナで電波を受信しています。
また放送局側では、各地からの中継を行ったり、様々な場所からの映像を送信したりするのに、FPU(マイクロ波)やSNG(衛星回線)といった電波を利用しています。
中継車からスカイスタジオサブに映像が送られるまで
そんな電波は、実は石油やダイヤモンドのような「限りある資源」であるというのはご存じでしょうか?
チャンネルと呼ばれる「使用できる周波数」には上限があり、日本では「電波法」という法律で、共有の財産でもある電波を管理しているのです。
電波の種類とその用途
しかしながら、いまや電波は放送用途だけでなく、携帯電話通信や無線LANなどの通信用途での利用も広がりを見せており、その需要は増すばかりです。その需要に対応するため、現在の最新の技術では周波数をきわめて細分化してその利用区分を決めています。そうした電波を秩序正しく使用するためにも、知識と経験(資格取得時点ではないですが・・・)を兼ね備えた無線従事者が必要で、そのための資格がこの無線免許というわけです。
■一陸特とは?
第一級陸上特殊無線技士(一陸特)は、そうした無線免許の中で、 衛星通信、マイクロ通信等の無線通信機器の技術操作、監督、点検、保守に従事する際に必須な国家資格です。具体的には、この免許があれば、中継車からSNGやFPUの電波を発射して日本テレビに送信したり、報道ヘリコプターからの中継業務を行ったりすることができます。また、VHF帯などの電波を利用した無線機の操作も行うことができます。中継の現場においては大変重要な資格であるといえます。
実際に出題された試験問題(筆者使用のもの)
文系の大学出身の私にとっては、高校時代に挫折した物理を思い起こさせる内容に四苦八苦でしたが、なんとか取得することができました。勉強していく中で、今まで知らなかった電波の基礎やアンテナの仕組みなどについて理解を深めることができたことは、自分にとって非常にプラスになりました。
さらなる技術の習得に向けて、これからも精進していきたいと思います。
ご覧いただきありがとうございました。
筆者 |
2016年度新入社員リポート その3 | 2016年度新入社員リポート その5 |