ニュース

中国特派員カメラマン ~最近の出来事~

2016.07.14 制作技術

中国特派員カメラマンである私は、イギリスからの香港返還19周年の取材をするために、北京から一人で香港へと向かいました。なぜカメラマンである私が一人で取材に向かうかと言うと、現地で上海支局の記者と共同で取材を行うためです。NNN中国には北京の総局と上海支局がありますが、広い中国を取材するために日々助け合い仕事をしています。

image1.jpg7月1日の返還記念日当日、香港では11万人が参加する大規模なデモが行われました。香港は返還後50年間(2047年まで)高度な自治(いわゆる民主主義)が約束されていますが、将来に不安を抱える香港の若者達は、民主的な権利を求めて大きな声をあげていました。
中国取材の面白さは、多様な民族や政治により色々な考え方が混在していることです。取材を通して、日々驚き、日々勉強であります。

次の日、香港での取材が終わり、北京へ帰社しようと支度していた時、突然電話が鳴りました。
「バングラデシュで事件が発生した!!」
電話は昨日まで一緒に仕事をしていた上海支局の記者からでした。
「このままバングラデシュに行く可能性がある。北京に帰ることを取り止め、 バングラデシュまでの便を一緒に探してほしい。」「バンコク支局はすでに飛び立つ準備をしている、私達は2班目として香港からバングラデシュに入る。」
「香港からシンガポール、そしてバングラデシュ。この便が一番早い!!」

そして、私たちは香港から約10時間をかけてバングラデシュの首都ダッカに到着しました。

取材する国に到着後、特派員カメラマンの最初の仕事は、その国で携帯電話やスマホを使えるようにSIMカードを調達することです。今、海外ではIP伝送がスタンダードになっていますが、SIMカードを入手してIPによる生中継、素材伝送を行います。映像伝送や記者の原稿を東京に送るのにもSIMカードの調達は、海外では大事な作業なのです。

日本とバングラデシュとの時差は-3時間で、バングラデシュの深夜3時が日本時間では朝6時になります。朝ニュースの時間がどんどん迫ってきます。私たちは日本から駆け付けた木原外務副大臣のダッカ空港到着の取材の後、現場に向かい日本への中継を行いました。その後も目まぐるしく取材や中継が続き、バングラデシュ滞在は結局一週間に及びました。

    image2.jpg    image3.jpg

特派員は世界各国で起こっている事件・事故を素早く、そして正確に伝えるのが仕事だと思います。それが特派員としての義務であり使命である。それを再認識させられた二週間でした・・・・・。 

そして、一休みしている間にこのリポートを書き終えれば、この後はASEM(アジア欧州会合)会議の為モンゴルへ出張です。会議の内容は、「南シナ海問題やイギリスのEU離脱、テロ対策」など。

休みは少ないですが、これも特派員の生活ですかね・・・・。
夏休みが楽しみです。3A.jpg