このコーナーではNiTRoスタッフが担当する各支局の現場リポートが紹介されていましたが、神奈川県にも日本テレビ報道局の支局があります。
神奈川県は東京都に次いで二番目に人口が多く、現在は900万人を超えています。政令指定都市も横浜市、川崎市、相模原市と3つを抱え、そこでは日々様々な事件事故が起きています。
その事件事故を素早く伝えるべく、県内に「横浜支局」、「小田原支局」の二つの支局を置いています。
横浜支局には今年6月に赴任したばかりの、日本テレビ初の女性支局長とカメラマン3名、中継車を扱うTD1名の合わせて5名で業務にあたっており、主に政令指定都市のある神奈川県東部を担当しています。
一方、神奈川県西部を担当するのが小田原支局です。
その小田原支局を担当しているのが、NiTRo報道技術センター取材技術部に所属している筆者ですが、小田原支局も宇都宮同様の「1人支局」です。
もちろん大きな事件事故が発生した時などは、担当エリアに関係なく、こちらから横浜や相模原に撮影や取材の応援に出向いたり、逆に横浜から応援に来てもらうこともあります。さらに東京の本社からも応援が来ることもあります。
支局の業務って...?
小田原支局が担当している神奈川県西部には警察署が7つあり、警察からの事件事故、火災発生の情報などがFAXや電話などで毎日飛び込んできます。
その他、企業や一般の方からの情報などもありますが、それらの情報を吟味し、ニュース性や話題性の高いものを横浜支局長や本社デスクに報告し、取材が決定されます。
もちろんそれだけではなく、いわゆる「スクープネタ!」や、「独自性のネタを他社の知らないところで取材!」など。それらは、本社や横浜支局からの情報だったり、筆者自身がつかんだりしたものだったりと、出所は様々ですが、他社に先駆けてOAされたニュースをみると、報道カメラマン冥利に尽きます。
取材は、基本1人で行います。現場へは宇都宮支局と同様にFPU伝送車で駆けつけますが、ここで困るのが駐車場所です。伝送車は、屋根にパラボラアンテナが付いており、高さが3メートルほどありますので、地下駐車場や高さ制限のある駐車場には停められません。
駐車場を探していたら、取材ができなくなり更にOAに間に合わない。
「追い込み取材」などでは、現場雑感を2分ほど撮影し、即伝送・・・という時もあります。
なかには、素材伝送が終わっていないにもかかわらず、伝送途中の素材がそのままOAされている。なんていうことも・・・
地域に根差したコミュニケーション
支局勤務の一番の特徴は、その地域で生活をしながら取材活動を続けているということで、近所で買い物をしていたら、以前取材したことのある家族と遭遇、なんてこともあります。
最近、TwitterやFacebookなどで報道機関の強引な取材について指摘されることが時々ありますが、支局員は、取材相手には丁寧に接し、決して不快な思いをさせないよう、十分な配慮を心がけて取材をしています。
日々の取材相手への心掛けが功を奏したのか、以前取材した方から思わぬ情報提供をもらい、独自の取材に繋がったという事例もあります。
そこで地域の方々とコミュニケーションを図るため、昨年暮れから筆者を含めた小田原記者クラブの有志が主催の「異業種交流会」を始めています。そこには、報道関係者をはじめ、地元のホテルや観光施設に勤めている方、公務員など、今では30人を超えるメンバーがいます。
この会は社長や部長といったいわゆる「お偉いさん」ではなく、より現場に近いところで働く人を対象にしているため、建前ではない、「リアルな情報」を得ることができます。
支局員として、他社に負けない迅速、正確で、地元に根差した優しく細やかな取材活動を心がけて精進していきます。
さて、最新の画像を掲載します。
こういった取材だと、のどかで良いのですが、そうもいきませんね・・・。