5月のある晴れた日、NNN系列局の新人アナウンサー約30人が集結し、
新橋駅日比谷口前のSL広場でリポート研修を行いました。
例年は先生役の先輩アナウンサーの方が
ハンディ小型カメラで撮影をしているそうですが、
今年は私たちNiTRoの若手2名のカメラ研修も兼ねて、
放送用カメラで撮影しました。
内容は、90秒の1カメ生中継リポート想定。
研修は約15人ずつの2班に分かれて行いました。
新人アナウンサーが各自、その場で内容とコメントを考え、私たちカメラマンと打ち合わせをし、
1度リハーサルをして本番一発勝負です。
内容を決め、場所を決めて、打ち合わせをしてから撮影が終わるまで
1人約10分で、すべてを行わなければならないという、なかなか厳しい内容です。
「SL広場内で90秒」という制限のなか、
新人アナウンサー達は個性を出す為、必死で取材対象を探し、コメントを考えます。
私たちカメラマンも短い打ち合わせの中で、彼らがやりたい事を理解し、
撮影場所とカメラワークを決めなければなりません。
まずは大まかな打ち合わせをして、リハーサルをしてみます。
その後、コメントや立ち位置、カメラワークの修正をして本番に挑みました。
本番中はコメントに詰まっても、カメラワークを失敗しても、生中継の想定なのでやり直しはできません。
撮影が終わり帰社後、NiTRo社内で先輩カメラマンと反省会を行いました。
会社に戻って撮影した映像を客観的に観ると、
カメラワークは正直言って自分で思っていたよりもひどいものでした。
フォーカス、ズームスピード、立ち位置、コメントに合わせた画角など。
15人ほど撮ったのにも関わらず、満足いくものが一つも無かったコトがすごく悔しかったです。
多くの先輩カメラマンに見てもらい、反省会は4時間、深夜まで及びました。
今回の研修では自分の力不足を痛感し、今後何を練習し、
何を勉強しなければならないかが明確に分かりました。
実際にこの様な現場に出ることにより、
普段、先輩カメラマンが制作担当者と何に気を付けて打ち合わせをしているのか、
演者とカメラのポジションをどのように決めているのかなどを、
よりカメラマン目線で見る事が出来るようになったと思います。
今回、多くのダメ出しをもらいましたが、
自分の実力を自覚した事により、むしろやる気がみなぎってきましたし、
全国の新人アナウンサーと一緒に研修ができた事は個人的にはとても楽しかったです。
今回、私のカメラワークの悪さが
本来のアナウンサー研修に影響が少ない事をただただ祈るばかりですが、
いつの日か今回の新人アナウンサーの方々と一緒に取材に行く日を楽しみに
日々頑張りたいと思います!!
筆者