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報道技術センターの仕事 ドローン運用編

2016.04.26 制作技術

日本テレビ報道局にドローン運用班が発足し、ドローン(マルチコプター)の自主運用が開始されました。

この機材は、災害地域や事故現場で現況を伝えることに加え、従来のヘリコプター搭載カメラと、クレーンカメラの間をつなげるツールとして、活躍することを期待されています。

なにしろ、人間の目の高さから、ヘリコプターの最低高度近くまで上昇することができるのですから、このツールで撮影されたダイナミックな映像からは、これまでにない映像を捉えられる可能性を含んでいます。

今回の運用開始に併せて、NiTRoでは2機のドローンを購入し、日本テレビ報道局にレンタルするとともに、この運用を「報道技術センター取材技術部」、「中継・スタジオ技術部」で担当しています。

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「報道局運用ドローン DJI社製 inspire V2

しかし、この機材の運用にはリスクを伴います。

小型軽量の機体とはいっても、空を飛ぶものなので、不測の事態は起こりえるからです。ドローンについては、ご存じのように、昨年からニュースにも度々取り上げられ、操縦者の資質や使用倫理が問題となりました。そこで、その声に呼応するように航空法が改正されました。

したがって、業務でこの機材を運用するためには、操縦、カメラオペレート技術のみならず、法律を理解し、倫理観の高い運用者を育てる必要があるのです。

そこで、今回、運用者育成のための訓練と資格取得試験を行いました。

参加したのはちょっと歳をとったパイロット候補生たちです。

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「訓練の様子」 (飛行禁止区域外で8日間の訓練をしました)

訓練は、改正航空法で定められた飛行禁止区域から外れた場所で行われ、飛行特性の理解から改正航空法、電波法、安全管理の方法を学び、飛行訓練では高高度からの安全な降下、様々なトラブルに対応するための対処方法等、多岐にわたり、まるで本物のヘリコプターのパイロット訓練に準じるような内容をこなしていきます。

そして今回は、10時間以上の飛行経験を積み、操縦スキルや法令等を含む、メーカー主催のスペシャリスト試験にパスした2名が、新たに運用者として社内認定されました。

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         「訓練場所をドローンで撮影」                      「飛行特性の授業」

ドローンは、未だ発展途上のツールです。

しかし、その未発展さこそが、私たちのような「映像表現者」が魅力を感じる一因となっています。

完成された機材とは一味違った可能性を、想像力に反映できるのは今だけかもしれません。 桜並木を撮るとこんな感じになりました!動画でお見せできないのが残念です。

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「東日本大震災被災地の桜並木」

今後については未知の部分が多い機材ですが、報道技術センターでは取り巻く環境の変化に柔軟に対応することで、「使えるツール」としてのドローン運用を行っていきます。