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「仮装大賞」の裏側を紹介します!

2016.01.18 制作技術

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今回は、日本テレビの人気長寿番組
「欽ちゃん&香取慎吾の全日本仮装大賞」の"音"についてご紹介します。
この番組の収録にはたくさんのマイクを使います。
その数なんと約40本!!
審査員のタレントさんに10本以上のピンマイク、

そして一般出場者に約15本のピンマイクを使用します。
しかも出場者が次々に入れ替わるため、
その大量のマイクを付け替えなければいけません。

さらに、舞台から見えないところで
影ナレーションがあるときは、幕の奥に準備してあるマイクを使い、
さらに観覧席の拍手や笑い声などを集音するために
会場に約10本のマイクを設置しています。

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本番では何組もの出場者がいるため、
音をミキシングする際に混乱しないよう「マイク香盤表」を作成して、
これを確認しながらマイクを順番に使い分けます。
付け間違えると大変なことになるので、
リハーサルですべての出場者の動きを確認して色分けしていきます。

出場者にマイクを付ける場所には、あらゆる対応が出来るよう
何種類もの安全ピンやベルトなどのマイク仕込みグッズ、
裸の人にも仕込んだり出来るように肌色テーピングというような
様々なアクセサリーが多数置いてあります。
小さなお子さんが出場者にいる場合は、
チョコレートなどで誘惑して、マイクを付けさせてもらうなんてことも・・・(笑)

   

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出場者のマイクは基本的にセリフがある人にだけマイクを付けますが
その仕込み方は独特で、作品によって仕込む場所は毎回違い、
声の大きい人・小さい人で口からマイクまでの距離も変わってきます。

服を着ている出場者が少ないので、

マイクは基本的に口に近い顔の頬に肌色テープで付けますが、
被り物の場合は頭と被り物の隙間を確認しながら
(隙間がないと擦れてノイズが出てしまう)、
被り物自体に付けることもあります。
全身タイツで被り物だったりする場合は、
あごの下や、
持込みの美術セットに仕込むなどの工夫が必要になります。
一般の参加者の方はタレントさんのように

マイクの使い方に慣れていません。
マイクに触れると雑音が入ったり、
マイクが外れてしまうこともあるのでうっかり触らないようになど、
何度も注意点を伝えたりと苦労するところも多いのです。
作品内容によってどうしても人に仕込むことが不可能な場合は、

ブームドリーというこの釣竿みたいなものの先についている
マイクで音を録ります ↓
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「仮装大賞」の収録は一発勝負で撮り直しがききませんので、
ミキサー、フロア音声が声を掛け合い、間違いを防いでいます。

普段何気なく見ているテレビから聞こえてくる"音"ですが、

マイク本数やマイク仕込みひとつとっても
いろいろな工夫が隠れているのです。
実際に番組を見ながら、
マイクを目で探してみると違った楽しみがあるかもしれませんね!

欽ちゃん&香取慎吾の全日本仮装大賞」


  
7.jpg 筆者
本番は忍者(黒子)に扮装しての業務です。冬の寒さは堪えます・・・