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選挙特番の技術のウラガワ

2015.01.19 制作技術

入社2年目の新人が、選挙特番を担当しました。
その体験レポートです。


学生時代なら、選挙当日は午前中に投票に行き
夜には、なんとなく選挙特番を見る。
そんな1日の過ごし方をしていた私が
今回初めて、選挙特番でカメラを担当することに!!

ここでは、NiTRoに入って2年目の私が見た、
選挙特番のスタジオの様子を紹介します。

(通常のスタジオ)
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今回の「ZERO×選挙」は放送の規模が大きく、
通常のスタジオでは処理できないため
普段はバラエティ番組の収録で使うことが多いスタジオを使用。
このスタジオにセットを2つ建ててOAしました。

(「ZERO×選挙」スタジオ)
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① 方向では選挙速報部分を、

② 方向ではトーク部分を撮影。

3.jpg(①方向)
4.jpg(②方向)


今回は選挙特番ということもあって、
多種多様なカメラがこのスタジオに集まり、
全9台で撮影しました。

↓の写真で全9台見つけることができますか?
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(スタジオに集まったカメラ達)


★1つ目はスタンダードカメラ

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このカメラは普段の番組収録で最も多く使われているカメラで、
2台常設されています。

★2つ目はハンディカメラ!

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テレビ番組などで一般の方がよく目にするのは、
このカメラではないでしょうか。
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(ハンディカメラで撮影中!)

↓ここからは、少し特殊なカメラとなります

★ハンディクレーンカメラ!

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前の2つのカメラより低いアングルや高いアングルに入れるため
いろいろなカメラワークを行うことができます。
テレビ番組でよく見るオープニング・エンディングの高さの変わる映像は
このクレーンカメラで撮っています。

★プロンプター付きカメラ!

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このカメラは主に報道スタジオに常設されています。
レンズ前にハーフミラーと液晶モニターが設置してあり、
レンズの部分に原稿が映し出されます。
そのため、原稿を読みながら、カメラを見続けることが可能です。

(プロンプター付きカメラの原理図)
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ハーフミラーの中を除いて見るとカメラが見えます。
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★最後に、スーパーテクノクレーンカメラ!

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このクレーンカメラは通常のクレーンカメラとは違い、
アームの長さを伸ばしたり、縮めたりすることができます。
そのため、「LIVE MONSTER」などの音楽番組で使用しています。
ハンディクレーンカメラよりもダイナミックな動きをすることが可能で
クレーンカメラは、クレーン本体とカメラオペレーション部分が離れています。
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(左:クレーン本体 右:カメラオペレーション部分)
15.jpg(カメラオペレーション部分)

以上、5種類9台のカメラを使用しました。

これは、技術打ち合わせ時のスタジオの様子です。
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この写真の後ろにも同じくらいの数のスタッフがおり
大人数での打ち合わせです。
生放送前の打ち合わせなので、
通常以上に、ピリッとし緊張感が漂っています。

出演者が見る、各モニターです!
17.jpg 18.jpg
(出演者が見るモニター①)            (出演者が見るモニター②)

テーブルの上の小さなモニター9個、
通常サイズのモニター4個、
スクリーンを2個
合計、15個のモニターで
出演者の方に確認して頂けるようにしました。

最後になりましたが
番組に参加した感想を...。

2日前から機材準備。
前日はセット位置や出演者の立ち位置、
照明の当たり具合を見る位置決め。
当日は技術打ち合わせ・リハーサル。
3日間の準備を経て、
約6時間のOAはあっという間でした。

私は1カメを担当し、主に上手で話した人、
桐谷さんのVTRふり、桐谷さんのワイプの表情、
櫻井さんのVTRふり、雛壇トークの際はゲストの話した人を撮る役割。
決まり事が多く、忙しいが最も面白いカメラを担当させてもらい、
今までにない緊張感を味わいました。

櫻井さんのVTRふりを、じんわりズームインしながら、
今この瞬間、
このカメラワークを日本全国の人が見ていると思うと興奮しました。
雛壇のゲストを撮る際は、話をふられたゲストを間違えずに、
いかに速く撮りにいくかに必死で、
入社してからこれまでの成果を、全て出し切った6時間だったと思います。
先輩方と比べるとカメラワークも画を決めるスピードも
まだまだだと感じましたが、
カメラを仕事にできる喜びを
ひしひしと感じることができた時間でもありました。

20150119153203.jpg<筆者>