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4K映像がプロ野球中継を面白くする!

2014.06.09 制作技術

NiTRoでは、
「4K」で様々な撮影・編集を始めています。
そんな中から今回は、
プロ野球中継での「4K切り出し」をご紹介いたします。

スポーツ中継のリプレイで
「もう少しカメラでアップにしてくれれば、もっとよく見えたのに...」
というシーンに役に立つのがこの4K映像です。
4Kで撮影しておけば画角の1/4までは、
拡大して切り出しても、従来のHD画質が保てるという理論です。

下の写真のカメラがNiTRoの新兵器PMW-F55です。
4K 1.jpg

このカメラで撮影した映像を、
リアルタイムにハイビジョンサイズに切り出して、
ズームやパンなどの操作を
専用マシンのEPSIO(これもNiTRoの新機材)で行うと、
これまでは、編集でしかできなかった映像が
現場ですぐさま出来るわけです。

このような、山積みになったサーバーとPCなどを接続し
4K 2.jpg

PC画面上から簡単に切り取る画面を変えられます。
4K 3.jpg
4K 4.jpg
4Kの高画質だから、HD画質に引き伸ばしても劣化がありません!

しかし、ハプニングは、いつ起きるか分かりません。
カメラマンもある程度、広い画角で構えていて、
ここぞ!というシーンには、
ズームで寄って、
さらに4Kの切り出しマシンでズームするというスタイルです。

現場では、カメラマンvs VE vsスローオペレーターの
プロとしての"こだわり"の戦いが行われています。

カメラマンとしては、フォーカスが取りやすいアイリス(絞り)で撮影したい!
かたや、VEは、
カメラマンの希望するアイリスに合わせると、暗くなっちゃうので、
電気的に明るくしないといけないが、
この作業をすると、EPSIOでズームする際画質が悪くなる。
しかし、実際に後からズーム処理をするスローオペレーターさんは、
ハプニングをアップでしっかり見せたいから、
質が多少悪くてもがっつりズームしたい。
これぞ「プロのこだわり」だな~と思わせられる戦い?が
現場では、繰り広げられています。


この「4K切り出し」映像は、
今後も地上波の巨人戦プロ野球中継で見ることができます。

「この映像は、切り出しだ!」
そんな「通」の目で番組を楽しんで
もらえれば嬉しいです。

これからもNiTRoは、さまざまな番組で「こだわり」を追求して行き、
高い技術力で番組作りに彩を添えます。

4K 5.jpg
筆者