昨年の11月に行われた
バレーボール「ワールドグランドチャンピオンズカップ」で
まるで、自分がコートに立ってスパイクをレシーブする
そんな迫力映像に気が付きましたか?
これは、世界初映像、バレーボール審判カメラの映像なのです。
写真のように、横のラインをジャッジする線審に
カメラをつけてもらいました。
仕組みは、頭にヘッドギアを付けてもらい
その映像を無線で飛ばすために、
腰に無線の送信機とバッテリーを付けます。
腰についている送信部分は重さにして2kg弱。
映像を受信する私たちはその後ろ、
電子広告の後ろでモニタリングし、
映像を中継車へ送ります。
ここでちょっと問題が。
映像は無線で送受信していますが、
テレビ放送専用の電波を使っているわけではないのです。
体育館には、チームや大会関係者はもちろん
観客の人たちも身近な電波を使っています。
ですから、常に映像を受信できるかどうか、
目が離せません。
そもそも、この試みは、
昨年の1月ごろから、
「何かおもしろい映像を撮ってみたいね」
ということで、社内で議論したり、
いろいろな機材を試したりしました。
その中で
NiTRoが持っている
プロ野球の審判カメラの技術を応用してみては?
ということで
番組プロデュ-サーやディレクターに提案。
7月にテスト撮影を行い
デモ映像を作成しました。
そして、国際バレーボール連盟の許可をいただき、
今大会に登場したのです。
大会では、強烈なスパイクが映像に映っていたときの
喜びは何とも言えません。
全ては、ご協力いただいた
審判の方々です。
ボールが飛んで来ても目を離すことがないのは
さすがです。
ある試合では、避け切れずにカメラにボールが直撃。
それでも、嫌がらずにつけていただきました。
本当にありがとうございました。
テレビを見た方の評判は上々、
特にバレーボール経験者には
まるでコートに立っているようだと
驚かれました。
大会が始まって
「ちょんまげカメラ」と海外メディアなどで話題になり、
国際バレーボール連盟のホームページに
取り上げられたり
「月刊バレーボール」にも紹介されました。
全ては、
「何かおもしろいことやってみようよ」
から始まりました。
その気持ちを、これからも持ち続けたいと
私達は思っています。
筆者