テレビの番組作りには、多くの会社の多くの人達が携わっています。
日本テレビの番組を支える技術系の会社30社からなる
「みらい会」に加盟している各社にも、
希望にあふれる新人達が入社してきました。
4月6日、「みらい会」が主催する新入社員研修が行われ、
NiTRoの新入社員8名を含む総勢137名の参加を得ました。
「この業界は男ばかり」というのははるか昔の話、
今年の新入社員137名のうち女性は63名と半数近くを占め、
研修もなごやかな雰囲気で始まります。
新人社員のなかには、学生時代に
カメラアシスタントやアシスタントディレクター等のアルバイト経験がある人もいます。
その人たちは「自分は、即戦力だ~!!」と思っているかもしれませんが、
そこはまだ入社1週間の社会人一年生。
この研修で、マナー、メンタルヘルス、コンプライアンスおよび
コミュニケーションについて、丸1日しっかり学んでいただきました。
1時限目:マナー研修
日テレ学院より元日本テレビアナウンサー菅家ゆかり氏を講師に招き、
挨拶、名刺交換、電話対応等について学びました。
「こんなに離れて名刺を交換するの?」と講師から指摘されたり、
実際に名刺交換した直後の数秒間、
ノーリアクションの沈黙・・・話が全く広がらなかった事などもありました。
ところで皆さん、名刺の正しい渡し方を知っていますか?
受け取ったらすぐにしまったりしていませんか?
自分ではわかっていたつもりでも、
意外に間違っていた事が沢山あることを知る良い機会にもなりました。
マナー研修のなかでもみなさんが一番難しい!と感じたのが
「ビジネスメール」ではないでしょうか。
慣れない敬語の使い方、またメール宛先の確認がいかに重要か・・・
「全く関係のない人に送ってしまった!」なんてことがあると一大事!
みんなとても真剣に取り組んでいました。
日テレ学院 講師 菅家ゆかり氏
2時限目:メンタルヘルス研修
株式会社ウェルリンク 講師 船見敏子氏
メンタルヘルスは今や大きな社会問題。
これを受けて、近年企業によるストレスチェックが義務化されましたが、新入社員にはまだあまりピンときていないようでした。
「メンタルヘルスとは?」「ストレス対策とは?」、
講師の株式会社ウェルリンク 船見氏が優しく、
分かりやすく説明してくれました。
新入社員のみなさんは、社会人としての経験がないためか
ストレスの実感がわかなかったようですが、
どんなに上手に仕事の対応をしていてもストレスはあるものなのです。
問題は、ストレスの反応をいかにして対処するかです。
そのためには
"十分な睡眠"
"適度な運動"
"バランスのいい食事"
の3つが重要とのこと。
ストレス発散にはいろいろな方法があることに気が付いたと思います。
ただし、
"ゲーム"
"お酒"
"買い物"
などは依存性が高いのでほどほどに。
3時限目:コンプライアンス研修
3時限目はコンプライアンスについての研修。
「これからマスコミ、テレビでの仕事をするうえで特に気を付けなくてはいけない事」、
「悪い噂はアッという間に広まる事」などの話が、
NiTRo 守岡総務センター長からありました。
特にSNSなどへの情報漏えいや情報紛失等については、
他社で実際にあった事例を交えて分かりやすく説明がありました。
みんな真剣に聞き入っており、
"日本テレビ"で働く事の責任を改めて感じているようでした。
NiTRo 総務センター長 守岡氏
4時限目:コミュニケーション研修
ネクセント株式会社 講師 額宮良紀氏
テレビ制作の現場は、
社外の方々と顔を合わせる機会や協業が多いため、
コミュニケーションは非常に重要です。
そこで4時限目はネクセント株式会社 額宮氏を迎え、
コミュニケーションスキルについてゲーム形式の研修を行いました。
チャレンジしたことは2つ!
研修開始早々、すぐに "私がリーダーをやる!" という声が上がったり、
顔を見合わせ "どうしよう・・・" と沈黙してしまうなど、
チームによって反応もさまざまです。
最初の「チームで協力していかにパスタを積み上げるゲーム」では、
"しっかりとした土台作りをしてテレビのアンテナ状に積む堅実派"、
"安定より高さを目指すチャレンジ派" とそれぞれのチームにカラーが現れました。
次の「胸の高さまで持ち上げた棒を指を離さずに地面に下すゲーム」では、
"スタート!"の声と同時に、あら不思議!!棒は上がってしまいます。
信じられないかもしれませんが、
何故か棒は下ではなく逆に上がるのです。
初めての人達は"何で~??"という感じです。
試行錯誤の上、少しずつ下げていくとスペース的にお互いが邪魔になり
無理な姿勢をとるようになります。
最後に膝をつき、あとちょっとで下せるというところまで来ると、
"待てよ?この姿勢から始めて逆算すると無理なくできるんじゃないか?"と
気づくチームが出てきます。
そうです。「逆転の発想」もあるのですよ。分かると楽になりますよね。
コミュニケーション研修の目的は、
「どのようにして目標に向かって結果を出すか?」、
「ゴールに向けその前のステップをどう計画するか?」、
「相手の意図は何か?」を考えること。
誰か一人だけ別なことをしたり、
違った認識を持っているといつまでたっても結果は出ません。
この研修を通して、
コミュニケーションの大切さを再認識していただけたのではないでしょうか?
わずか1日でしたが、この研修で知り合った新入社員が、
"〇〇の件ならAさんにお願い!"、
"Bさんとならスムーズに仕事が進みそう" というようになれば、
少しはお役に立てたかもしれません。
そしてこの研修で仲間になったつながりを大切に、
大きく社会に羽ばたいていただきたいと思います。
筆者