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NiTRoSHIBUYAに次世代光ディスクアーカイブシステム導入!

2017.08.25 ポスプロ技術

170825_1.jpgNiTRoでは光ディスク技術を活用した大容量アーカイブシステム「オプティカルディスク・アーカイブ」(ODA)をNiTRo SHIBUYAに導入しました。

■アーカイブメディアの選択
4K番組の制作が増えている現在、大切な撮影素材のデータ量は益々膨らんでいます。また、せっかく撮影したにもかかわらず、編集の結果、惜しくも使われなかった素材の中にも、将来的には大切な映像資産になるものが沢山あり、それらを保存する重要性も高まっています。
昨今、編集済みの「本編」に加えて、そのような「長期保存(アーカイブ)すべき素材」の容量が莫大になっていくにつれ、適したメディアの選択が大きな課題となっています。

■これまでのアーカイブ
これまでアーカイブといえば、ハードディスク(HDD)ストレージやLTOテープが主流でしたが、それぞれには一長一短があります。
HDDストレージとはその名の通り、複数台のHDDを組んだサーバーシステムで、データの出し入れが高速で容易なため、必要な際にすぐに取り出せて非常に便利です。ただしHDD本体に物理的な故障やクラッシュ、ウィルス感染などのリスクを抱え、温度や湿気などの保管環境にも気を使い、定期的な通電も必要です。また万が一、システムに問題があった場合には一瞬でデータが消失してしまいます。更になんと言ってもコスト/パフォーマンスが悪いのが最大のデメリットです。

一方、LTOは磁気テープなのでデータ損失のリスクは低い半面、アクセス性が良くありません。LTOというのはコンピュータのデータを長期保存するのに適したメディアで、ビデオテープやディスクのように、テープを掛けてすぐに映像を見るということはできません。そのためLTOテープから、たった数秒の1カットを取り出すのでさえ、数時間を要する事もあります。
また、磁気テープへの書き込みにエラーが生じると、その分使用できる容量が減ってしまうので、メディア本来の総容量をいつでもフルに使えるとは限りません。
更に大きな問題は世代交代!
LTOは数年ごとに製品の仕様、いわゆる世代が代わり、そのたびに旧世代製品との互換性が問題となります。互換性が無くなる古い世代のメディアは、読み込めるドライブが存在する間に新しい世代の機材にデータを移行コピーしなければなりません。

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HDDストレージ LTOドライブとLTOテープ

■NiTRoの選択
170825_4.jpgそこで大容量アーカイブシステムとしてNiTRoが注目したのが、ソニー株式会社とパナソニック株式会社が開発した業務用次世代光ディスク「アーカイバル・ディスク(Archival Disc)」です。
アーカイバル・ディスクは、積層記録膜を両面で6層化した光ディスクで、1枚あたり300GB、つまりブルーレイディスクの3倍の容量を持っています。

今回導入した機種は第2世代の製品で、ディスク11枚を1つのカートリッジに収め、1カートリッジあたり3.3TBの大容量を実現しています。
ちなみに3.3TBには約10時間分のデータを入れることができます。(60PのXAVCの場合)

アーカイバル・ディスクは光ディスクなので高速に読み書きができることが最大のメリットです。またカートリッジは水災害に強く50年以上の長期保存可能なことが実証されています。さらに後方互換性が保証されているため、LTOのように数年ごとに最新のメディアにコピーしなおす必要がありません。書き込んだファイルをそのまま再生して確認することが出来るのも大変便利です。

今後も広がっていく4Kコンテンツ制作。
現在、抱えている映像資産の保存にお悩みでしたら、ぜひNiTRoにご相談下さい。
NiTRoはコンテンツの制作はもちろんのこと、お客様の貴重な資産を守るためのサポートもいたします。

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