2017年度のNiTRo新入社員13名は、グループ各社合同研修や現場制作の研修を経て、6月にそれぞれの部署へ配属となりました。それから2ヶ月が経ち、気づけばもう8月中旬です。
今年度も毎月新入社員リポートをお届けします。今年の新入社員は私が配属されたメディア技術部をはじめ、社内の様々な部署へ配属されたため、リポートに目を通してくださる皆様に「テレビの技術の幅広さと奥深さ」を伝えていけるのではないかと思っています。
初回は私、メディア技術部の白鳥です。
私は学生の頃、ゲームエンジンを使ってCG(コンピュータ・グラフィックス)を学んできたこともあり、入社当初から希望していたテレビのCGの部署に配属されました。今では早速放送に携わらせていただき、充実した新社会人生活をスタートできたと思っています。
それでは私が所属しているOA-CG職場について説明いたします!
■ テレビのCGとは?
みなさんはCGと聞くと何を思い浮かべるでしょうか? 一般的にハリウッド映画のCGやゲームの世界が想像しやすいのではないかと思います。では、テレビのCGと聞くとどうでしょうか?
番組のオープニングや報道の再現CGなどを思い浮かべた方、大正解です。でも、テレビのCGの仕事はそれだけではありません。
日本テレビに勤務するOA-CG担当は「番組CG班」「天気班」「リアルタイム班」に分かれ、シフト勤務しています。
「番組CG班」は報道・情報番組で使用される地図CGや事件・事故の再現CGや、番組内で使用されるCGを制作します。旬なところでは、「高校生クイズ」や「24時間テレビ」のオープニングCG、さらに「ザ!世界仰天ニュース」や「ザ!鉄腕!DASH!!」の解説CG等です。
「天気班」は各番組で使用される気象画面の制作や運用を行っています。
「リアルタイム班」はnews every.などの番組に出てくるニュース項目や、グリーンバックで背景を合成するバーチャルセットなどのバーチャル業務とスポーツ関係の業務で、駅伝などの画面制作や運用をしています。
このようにテレビのCGと一言で言っても様々な業務があります。
次は私が担当している番組CG班について説明いたします。
■ 番組CG班の業務
番組CGを制作する場合、業務の流れとしては、まず制作担当者と「どんな映像にするか」といった制作の要望をヒアリングし、イメージの共有を行います。このイメージの共有が大切で、制作時間と完成映像のクオリティに直結します。CG映像サンプルができあがったら、内部チェックおよび発注担当者とのチェックを行って必要な修正をし、発注者の最終確認を経て納品となります。そのため、クリエイターのチームワークと発注者とのコミュニケーションが大切になります。
CG制作は、ものによっては時間が掛かるため、放送時間から逆算し、発注者の要望を満たし、なおかつ時間内で制作可能なCG表現を提案する必要がある場合もあります。
このようにして、報道・情報番組等で使用されるCG映像を日々制作しています。
画像加工ソフトの作業画面 | 3DCGソフトの作業画 |
(画面は筆者が研修中に作成したものです)
■ 私の業務
私はまだ研修中なのですが、実際の番組で使用される地図CG制作や再現CGの制作も徐々に行っています。
報道番組のCGで驚いたことは、「注意すべきものの多さ」です。地図CGならば、地図会社のクレジットがきちんと入っているか、位置は正確であるかどうかなど。再現CGならば、例えば「人がナイフで刺された」という事件の再現では、刺される瞬間は表現せず、加害者がナイフを持った手を振り下ろす寸前でアニメーションを止めるなど、視聴者の心理を考慮します。このように少しでも正確な表現をしつつ、過剰にならないようにすることが重要です。そのため案件によっては、背景や小道具をわざと簡素に制作することもあります。
普段何気なく見ていた報道番組のCGが、このように作られていたことは驚きでした。
■ おわりに
以上、OA-CGについて簡単な紹介になりましたが、いかがでしたでしょうか?
目下の目標は早く番組CG班の戦力になることですが、いずれはCGを使ってテレビをもっと面白くするコンテンツや、その仕掛けを作れるようになりたいです。
そのためには日々勉強!頑張ります!
筆者
2016年度新入社員リポート その8 | Freshman's Report2017 Vol.2 |