9月16日、エディオンアリーナ大阪で「ワールドプレミアムボクシング24 The REAL」が開催されました。山中慎介選手が11回目の防衛を決め、また長谷川穂積選手が3階級制覇を成し遂げた輝かしい結果は記憶に新しいかと思います。
この日、長谷川穂積戦を日本テレビ初となるボクシング4K生中継しました。
(生放送は「スカパー!4K総合」)
今までNiTRoでは4K中継を数多く行ってきましたが、スポーツコーダー・カメラ・中継車まで全て完結した初めての4K生中継となりました。
スポーツコーダーとは、各種スポーツ中継における情報をルールに則り、タイマー・得点・選手などの情報を、CGで正確に、瞬時に送出するシステムで、例えば「野球のBSOや得点」、「サッカーのタイマーや得点」などはスポーツコーダーから送出されています。
今回使用するスポーツコーダーは既に日本テレビの多くのスポーツ中継でも使用されている(株)北海道日興通信(NIXUS)製で、昨年のプロ野球4K生中継でも実績のあるS-PORTERです。NiTRoは、4Kスポーツコーダーの運用に数年をかけて調整を行っており、実現は悲願でもありました。
CGはHD放送を踏まえたサイズで非圧縮での4K・CGとなり、日本テレビ技術統括局CG室で制作。ラウンドタイマー・ワンショット・タイトルなど全て4Kサイズで、一からデザインを作成しました。
重要なスポーツコーダーのオペレーションシステムはグループ会社の日テレITプロデュースに依頼し、
1週間以上かけて4K用に改めてプログラムを直し、仕込み作業を行いました。
また、PCモニターでは4Kフルサイズでの再現が難しいため、今回は調整の段階から4K・30インチモニターを導入し、さらに最終確認は日本テレビ技術統括局技術開発部の4K・65インチモニターを借用し詳細のチェック。
OAディレクター・CGデザイナー・CGクリエイター・システム開発・オペレーターなどなど、総勢15名を超えるスタッフで最終調整を行い中継車とドッキングです。
そして、OA前日に麹町・四番町で中継車での文字・色など、CG全ての送出チェックを完了。
大阪へ出発!
OA当日は、新中継車OB-Xの拡幅機能により十分な制作空間が確保され、今までは別車両でオペレーションする事も多いスポーツコーダーも、ディレクター、AD、スポーツコーダーオペレーターが横一列に並ぶコミュニケーションの取りやすい環境の中で、冷静に粛々とOAに集中。綿密な事前準備と、何度も繰り返したオペレーションテストにより、本番は無事にノートラブルで終わる事ができました。
4Kスポーツコーダーは昨年のプロ野球4K生中継に続き、今回はボクシング中継というコンテンツへのチャレンジを成功させることができました。今後もNiTRoは4K中継の先頭を走り、視聴者に迫力と感動を届けてまいります。
筆者