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ZERO×選挙特番でのCVセンター

2016.09.01 ポスプロ技術

みなさん、7月の参議院選挙は投票に行きましたか?
あなたの一票が反映された選挙速報を「NNN参院選特番 ZERO×選挙2016」として、7月10日(日)に6時間にわたりOAされました。その時、報道編集の現場がどのように動いていたかをお伝えします。

日本テレビのニュースを編集する部署であるCVセンターは、昨年7月にテープ編集から完全ノンリニアシステムに更新をしてから、初めてのビッグイベントでした。

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全体会議では今回の選挙編集に関しての注意事項を共有。
編集ブースの割り振りなどをしました。
今回の選挙特番では、CVセンターの編集ブースはフル稼働しました。
ミーティング後、編集マンは各自で編集室の始業点検をし、食事を済ませるといよいよ本番が始まります。

ここで選挙の時にしか登場しない奇妙な光景を紹介します。選挙では当選・落選候補者の素材が伝送されてきたら、次々と編集作業をしていきますが、担当者を事前に決めておかず、その時に作業をお願いする方法のため、指示を出すデスクの近くに行列を作っておきます。

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毎回「病院の待合室みたいですね」と言われますが、このほうが作業の効率が良いので 10年以上前から同じスタイルを取っています。









開票が始まると間もなく当選確実の候補者が出始めるので、CVセンターに活気が出てきます。

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「万歳」などの素材が次々と伝送されて来ると、編集担当者が即座に対応し各ブースでそれぞれ作業を開始するため、ピーク時にはさきほどの行列がなくなってしまいます。
編集が終わるとサーバーに登録するのですが、そこで最も大切なことは、候補者が間違っていないか、
クレジットの情報が間違っていないか、映像にノイズが出ていないかなどを確実にチェックすることです。

現在のCVセンターは完全ノンリニアになったため、ファイルベースで編集しています。しかし、昨年まではテープベースで編集をしていたので、選挙の時は膨大なテープの量になっていました。扱う量は一日で200本を超えるほどで、スペースを多く必要としました。現在はファイル化されたものをそのまま収録保存(アーカイブ)していくため、テープという実物はなくデータで転送されていきます。
時代の変化を今更ながら感じます。

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今回の選挙特番は企画ものを中心に構成していました。
18歳・19歳に選挙権が与えられて最初の国政選挙であるため、初めて投票する高校生に密着取材をした企画や憲法について取材した企画、待機児童問題でのディスカッションなど、見ていて面白い企画が多数ありました。そのため政治の問題がよく分かり、視聴者の皆さんに興味をもっていただける番組になっていたと思います。
今回の選挙特番で編集をしたものの中には、放送されていないものもあります。これらは後年使用されるかもしれないので、損はないということになります。
これらはアーカイブされて日本テレビの財産として残ります。

最後にエンディングVTRが流され、報道とCVセンタースタッフが一丸となり制作した6時間の特番が無事終了しました。次回の国政選挙は衆議院議員総選挙でしょうか・・・。
振り返ると今回、反省点がいろいろ出ました。わかりやすく スムーズにみなさんに仕事していただけるよう考え、反省を生かして次回に取り組んでいきます。

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筆者