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日本テレビCVセンターがリニューアルしました!

2015.07.24 ポスプロ技術

汐留日本テレビのCVセンターでは、日本テレビ地上波及びBS・CS放送の報道番組や
情報番組の編集・収録・送出業務を行っています。

NiTRoは日本テレビからこのCVセンターの運用を受託し、
約160名のスタッフが24時間体制で365日、雨の日も風の日も嵐の日も普通の日も、
日夜ニュース同様に動き続けています。

CVセンターは今年の6月にリニューアルし、
従来のリニア編集環境を全てノンリニアシステムに変更し、
完全ファイルベース化を実現しました。

完全ファイルベース化したCVセンターでの編集~送出までの流れは、
    ① 現場で撮影した素材(メディア、テープ)をCVへ伝送もしくは搬入する
    ② 搬入されたメディア、テープをキャプチャーしサーバーへ転送する
    ③ 各編集ブースでサーバーから素材を読み込み編集する
    ④ 編集済みの完パケ素材をサーバーへ転送する
    ⑤ サーバーから送出し、OAする
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CVセンターでは生放送番組の編集をしているため、
短時間でOAギリギリまで編集をする「追い込み編集」をしています。
その為、今回のリニューアルにあたり
私たち編集マンは、ノンリニア編集機を「追い込み編集」に対応させるため
デフォルト設定やショートカットなどのカスタマイズを提案し、運用面に役立てています。

また、アーカイブも連動して効率的な運用ができるようにリニューアルされファイル化されました。
CVサーバーとアーカイブサーバーを直接つなげることで運用方法が一変。
CVサーバー内に登録されたファイルは数日後に、
直接アーカイブサーバーにコピーされ蓄積されていきます。
凄いのは、過去素材についてです。
なんと、昭和28年の日本テレビ開局以来の膨大な数の素材も保存されているのです。

CVとアーカイブのサーバーが連携したおかげで、
過去素材が必要な時にテープを出庫することなく、直接CVサーバーにコピーができるため、
圧倒的に早く素材が入手できるようになりました。
これでさらに「追い込み編集」に役立つこと間違いなしです。

今回のリニューアルのメリットを編集マンの目線で幾つかご紹介します。

<リニューアル①>
全編集機ノンリニア化のメリット。
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リニア編集ではテープが素材となり、使いたい映像を探すために、
早送りや巻き戻しに時間が掛かってしまいます。
また、完成版はテープに記録されているので、途中の箇所を直す場合は、
その修正点以降をもう一度記録し直さなければなりません。

しかし、ノンリニア編集ではデータが素材となるので早送り・巻き戻しの概念がなく、
マウス操作で使いたいシーンにダイレクトにジャンプ出来るため編集時間も短くなります。
編集の完成もデータになるので、途中のシーンを伸ばしたり縮めたりしても、
すでに記録された部分には影響しないため、
直し作業も簡単でスピーディーになりました。

またOAに間に合わないと判断した場合は、
他の編集マンに助けを求める場合もあります。
そんな時、素材や編集データを複数で共有できる
ファイルベースシステムが活かされます。
編集中のデータをコピーし、
ナレーション入れやモザイク処理等を分担するなど、
協力し合ってOAに間に合わせることが可能になります。

このように新しいシステムは
スピード、チームワークが大切なCVセンターにとって
大きな武器になりました。

<リニューアル②>
項目表の「手書き」から電子化のメリット。

ニュース番組は「今起きた出来事を今伝える」ことが重要になります。

そのため、放送時間ギリギリまで編集をします。
従って項目も随時「変更」されていきます。
大きな出来事が起こったらもう大変です。
項目差し替えでフロア全体が蜂の巣をつついたような状態になるのです。
そういう訳で、今までの白板「手書き」の場合は
ニュースの「変更」があると項目を消して・書いてを繰り返し、手間がかかっていました。
「追加」があった場合は空いているスペースにhukidashi.jpgを使い書いていました。
デスクは達筆(?)な人が多く、読むのに一苦労って事も。
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今回、電子ボードに変わったことにより、
項目の変更や追加にすばやく対応できる他、
現在放送中の項目も色別で確認できるようになり、
今どの項目が放送されているのか共有できるようになりました。
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<リニューアル③>
サーバー登録でのメリット。

放送前の素材や編集済みファイルが、
報道フロアのパソコンでもプレビューできるようになりました。
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リニア編集で放送する場合、編集室でなければプレビュー出来ませんでした。
しかし、ノンリニア・ファイル化により一度サーバーに編集済みファイルの登録をすると、
サーバーを経由して報道フロアの各パソコンでプレビュー出来る様になりました。
このことにより事前チェックが容易にできるようになり、報道担当者にも好評です。

2ヶ月たった現在でも、
編集スタッフ全員で「この機能を使った方が、編集が早い!!」
「この機能を使った方が、ミスが少ない!!」など、
常にベストな操作方法を考え、共有しながら、改善を重ねています。

チームワークでスピーディーな編集作業を!
常にフレッシュな素材を!
更にクオリティーの高いものに!

そんなニュースを提供できるよう、
我々NiTRo スタッフは日々チャレンジを繰り返し、
CVセンターと共に進化し続けていきます。
20150724165747.jpg 筆者